誰でも歯は失いたくないものです。虫歯にも歯周病にもなりたくはありません。できるだけ病気を発生させない。一度治したら再発させない。これが予防のコンセプトです。虫歯と歯周病。これが歯を失う二大疾患です。そして、どちらもプラーク(歯垢)の細菌による感染症なのです。お口の中でいかにプラークを増やさないかが、カギを握っています。
PMTC
PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、普段の歯磨きでは取りきれない部分を、プロの器械やペーストを使って1本1本丁寧に清掃・研磨を行い、汚れを徹底的に除去することをいいます。これを定期的に行うことにより、病原性細菌の数を減少させ、虫歯・歯周病の予防を行うものです。PMTCの際、痛みはありません。気持ちよくリラックスして受けていただいている間に、歯はツルツルピカピカになります。
痛んでから歯医者にかかるのではなく、何の症状も無いときに、気持ちよく、予防や手入れのために歯科にかかるのが、歯を長持ちさせるポイントです。
■PMTCの効果
【1】歯質の強化
【2】むし歯の予防
【3】歯周病、歯肉炎の改善・予防
【4】審美性の向上
■PMTCは自分ではできない
歯や歯の周りには、バイオフィルムと呼ばれる細菌が作った膜ができます。バイオフィルムはうがいや通常のブラッシングでは、なかなか取り除けません。PMTCにより専用の器械を使って取り除くのが最も効果的な方法です。
また、歯ブラシの届かない所に汚れがたまりやすくなります。PMTCはそのような所の汚れもきれいに落とします。
だ液検査
■だ液の働き
人間のもっているう蝕に対する抵抗力のうちでもっとも大きな力はだ液です。だ液の作用には、次のことがあります。
1)洗浄作用・・・だ液は歯面や口腔内を洗浄します。
2)殺菌・抗菌作用・・・だ液中の免疫抗体、リゾチーム、ペルオキシターゼ、ラクトフェリンなどに抗菌作用があり、プラークの形成・発育を抑制します。
3)緩衝作用・・・口腔内の酸、アルカリを中和します。
4)抗脱灰作用・・・pHを高めて、歯の溶解を低下させ、また、エナメル質、象牙質の再石灰化を促進させます。
このような優れた働きをしていますので、分泌量が多いほど、う蝕の予防効果は高くなります。
■検査は簡単・短時間、もちろん痛くありません
イスにリラックスして腰掛けた状態で、味のついていないガムを噛みながら、静かにだ液を出します。(5分間)
あなたのだ液の量はどれくらい?
だ液が多く出るほど・・・
【1】口の中の食べ物を早く洗い流します。
【2】歯の質を強くします。
【3】抗菌作用が働きます。
あなたのだ液の中和力はどれくらい?
食後の歯がとけやすい環境から、どれくらい早く通常の状態に戻るのかがわかります。
(検査用紙が5分後に何色になっているか調べます。)
あなたのむし歯菌の数はどれくらい?
だ液からむし歯菌を検出し、どんな菌が多いのか調べます。
(検査棒を舌にあてます。)
■だ液検査の結果とあなたに最適な予防法は、次の来院時にお伝えします。
だ液検査を受けた後は、あなたの実行しやすい、効果的なむし歯の予防法をご提案します。もし、今あなたがむし歯になりやすかったとしても、これから先むし歯にならない可能性を、大幅に高めることができます。だ液検査によって、あなたのお口の特徴がわかれば、あなたが生涯自分の歯を保てるようにアドバイスしていくことができます。むし歯ができるたびに治療するよりも経済的です。
歯のホワイトニングとは、歯を削らずに、白く明るい色合いにする優れた「歯の漂白」です。
歯科医院で行う「オフィスブリーチング」と歯科医の指導のもと、ご家庭で行う「ホームホワイトニング」、両方を組み合わせた「デュアルホワイトニング」があります。
オフィスブリーチング
「オフィスブリーチング」は、加齢や薬剤などにより歯列全体が変色している場合や、外傷などが原因で1本の歯あるいは数歯が変色している場合に応用されます。また、1本の歯のごく一部だけにも対応できます。ほとんどの場合、治療を受けた直後に、その漂白効果を確認できます。
ホームホワイトニング
「ホームホワイトニング」は、着色や変色してしまった歯の表面を専用ジェルによって白くするシステムで、歯を削ることなく、医師の指導のもと、ご家庭で安全にお手入れができます。
営業や接客業の方、就職活動中の方や、結婚式前のカップルなど、手軽な歯のホワイトニングでイメージアップをはかりましょう。
ホームホワイトニングは、歯型を採って作成したカスタムトレーにホワイト剤をいれて装着します。ご家庭でホワイトニングを進行させますので、低濃度で、安全性の高い薬品を使用しております。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングはオフィスブリーチングとホームホワイトニングを組み合わせた、最も効果的に歯を白くする方法です。デュアルホワイトニングは両者のいいところを取り入れることによって、輝く白さを最も効率よく、効果的に実現することができるのです。
ホワイトコート
歯の表面に光で固まる白いプラスチック材を薄くコートすることで、歯の色を隠しながら6色の中から選択した白さに仕上げることができます。歯を削ることなく天然歯や変色歯のみならず、差し歯や金属等の補綴物も白い歯に改善できます。
セラミックインレー
セラミックインレー法はむし歯を削ってセラミックを詰め、きれいにする方法です。むし歯の治療のあとをきれいにすることもできます。
従来、使用する詰め物は丈夫さを重視して金属が使用されてきましたが、見た目も悪く、金属アレルギーの問題も指摘されています。
そこで、金属ではなくセラミック素材の詰め物を使用するセラミックインレー法が開発されました。
種類はセラミックとハイブリッドセラミックの2種類あり、天然歯に合わせたカラーリングが可能となっています。
美しく自然な白い歯に仕上がり、色合いや質感は天然歯と見分けがつかないほどナチュラルです。
セラミックの治療は、より美しく体に優しい治療法です。
耐久性と強度に優れた陶材で、レジン(プラスティック)とは異なり劣化による変色・黄ばみ・臭いの付着もありません。
さらに、レジンでは得ることができない美しい仕上がりが得られ透明感があります。
金属の場合は化学反応により歯ぐきや歯が黒ずむことがありますが。セラミックは腐食しないため歯ぐきの変色はありません。
セラミッククラウン
歯の表面を削り、そこにセラミックのクラウン(冠)をかぶせて、歯の色、形、歯並びなどの美しさをトータルに修復、改善する方法です。内側に金属を使用するために強度があり、非常に見た目が良いのが特徴です。(自分の歯でもぶつければ割れるように、絶対に割れないということはありません)
オールセラミッククラウンの場合ですと金属を使わないため、金属アレルギーの心配がありません。
ポーレセンラミネートベニア
歯の表面を0.5ミリくらい削り、その上にセラミックの薄い板を歯の表面につけ爪のように貼り付ける方法です。この方法は麻酔も必要なく、場合によっては、歯をまったく削らずにすむこともあります。
短期間で美しい歯に変えたいという方に適した治療法です。